撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

朝のひととき

 みんなを送り出してからゆっくり朝ごはん。ベーコンエッグの半熟具合も、厚切りパンの焼き具合も、きっちり自分の好みに合わせて、きっかり出来上がりのタイミングも合わせて・・。


 ここ数週間、こんなに気を遣って料理をして、こんなにゆっくり味わったことがあったかしら?と思う。美味しいものを作ったときは家族の勢いでがつがつ食べて、一人のときはなんとなく作って・・・。自分のために自分の時間を使って自分の欲しいものを欲しい分だけ多過ぎも少な過ぎもせずに手に入れることの難しさ・・・。


 自分をきちんと見つめてやることは、そういうことをきちんとすることかもしれない。うまくいかないことを誰かのせいにしたり、なにかのせいにしたりすることなしに・・。足りないからと要りもしない他の物でごまかしたり、いっぱいあるからといって身の程知らずに手に持ったりするのではなく、自分の意志できちんと決めて、我慢することも感謝することもきちんとまるごと我がことにする・・・。他の人がどう思うかではなく、自分の心が満足しているかどうかをきちんと自分の胸に聞けること・・誤魔化さずに受け留められること・・・。


 大切なものは大切にする・・要らないものは要らないと言う。いつもそうやって生きてきていると思っているけれど、自分のまわりの身近な空間で、様々に起こる日常茶飯事のほうがかえって、たったそれだけのことがなんて難しいことなのだろうと、気づいた朝。