撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

どの桜も・・いつの桜も・・

 あまりに早く咲き始めた桜になにか物足りないものを感じていた
けれど、この週末、なんだか、色を増し、影を増した感触。


 金曜日夜、子供二人と食事に出る時も、家の近くの桜並木の話に
なった。いつのまにか20年、細い苗木のような桜だった木がいつの
間にかこんもりと花を咲かせ、桜のトンネルをつくるほどになって
いる。


 昼の桜はいいけど、夜はあんまり・・などと生意気にも評する次男の
言葉のあとに、いや・・それぞれ綺麗だよ・・と落ち着いて言葉を
発する長男がなんだか大人びて見えた。


 昼の桜も夜の桜もよし。待つ桜も思いがけず通りかかる桜もまた
よし。春は巡り来て、春は巡り過ぎゆく。桜を見上げる余裕と美しいと
思える心があれば、桜の季節もまた桜を待つ季節も楽しめることだ
ろう。