撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

言葉にすること

 言葉で説明することによって、自分の気持ちを表せれば心の平静を
保つことができる。語彙が豊富になることは情緒の安定ととても関係が
あるらしい。


 大人になって、自分の考えをいかに人に伝えるかはずいぶん訓練して
きたつもりだ。冷静になれば、きちんと伝えられる。逆に、文章を書く
ことによって自分の冷静さを取り戻す・・ということもある。


 しかしながら、作った文章はありのままの事実そのままではない。
 伝える言葉すらも、素のままのこころとはずれることもありうる。


 混沌とした毎日の中で、なんとか折り合いをつけて、平静を保って
自分を守っていこうとしている。もがきながら何とかもっとうまく
楽に息ができる毎日を探そうとしている。


 うまくあらわせないことが苦しい。でも・・あらわさないでいること
は、もっと苦しい。新しい世界を広げようとしているときには、きっと
こんな気分になるのだろう。こどもが不機嫌に癇癪を起こしたり、急に
なにかに憑かれたようにおしゃべりになったりを繰り返すように・・。


 そう、信じたい。この苦しみはどこか、明るい場所へ向かうための
苦しみなのだと・・・。きっとまた落ち着いた笑顔になれるのだと。