撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

思い出の葉っぱ

 出かけた先で・・何度も通ったことのある道で、なつかしい葉っぱを
見つけた。むかしむかし、木の枝からひとまとまりの葉っぱをプチンと
とって、「げつかぁすいもくきんどぉにち」と、数えてはいちまいずつ
葉っぱをちぎっていってたやつ。最初に自分の葉っぱを決めておいて
誰がいちばん最後まで残るかあそんでいたような気がする。


 あんなにちぎって、あんなに遊んでいたのに、なんという木の葉っぱ
だったのか知らなかった。名前を知らないのにいつもそれは身近に
あった。そんななつかしい日々。


 まだ、その名前を知らないわたし。知りたいような知りたくないよう
な・・・それでもこの葉を見ると遠い日の記憶が突然よみがえって、
しばしやさしい気持ちになれるのだ。