撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

ひとりじゃないから

 何だか自分の能力を超えた仕事を受け持って、毎日いっぱいいっぱい
でいる。そのままにすることも、知らんふりすることもできない
この目の前の山積みの問題。こなしていくことと、よく考えなければ
いけないこととごったになって、まちがえないか?という恐怖も。


 家事は心地よい。仕事が目の前で片付いていく。向き合った時間だけ
成果が出る。


 しかしながら思う。だからっていって家の仕事は楽?専業主婦は
気楽?そんなことは決してない。子育てをひとりでやるきつさも、
いろいろな問題を解決していく手段も、それなりに大変だった。いや
いや、それなりどころか泣きそうに大変だった時期だってあった。


 それをひとつひとつ乗り越えて、ここまでやってきたはずだ。大変な
ことも、意味のあること、大切な前進のためのこと・・と耐えながら
やってきたはずだ。


 今はこれだけ。今泣きたいほどのパニックに陥っているのもそれは
明日のため。家と仕事が違うのは、人の数・・入ってくる情報、選択
の自由のなさ。家庭では自分の家族を守ることを最優先に自分の行動
半径の大きさを決めてきたのだもの。安全に安全に、ゆっくりゆっくり
広げてきたのだもの。いきなり広い海であっぷあっぷしている気分に
なるのも仕方ないといえば仕方ないのだろう。


 でも、ひとりではないから。大切なひとたちが私の周りにいっぱい
いてくれるのだから。そのひとたちがいままでどんな大変な想いを
しながらそれを自分で支え持ちながら笑っていたのかが身に沁みて
わかる。そんな笑顔を励みにしながら・・さて私も仕事に出かけると
しよう。


 どんな生き方をしようと、世界を広げようとするときはそれは大変な
力が要る。大切なのは前を向いて顔を上げていくことだ。それから
先は・・・なるようになってくれるだろう。自分に恥ずかしくないよう
・・・それだけ心に留めておこうと思う。