撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

若いということは(ちりとてちん)

 上沼さんの声による大喜代美ちゃん(?)のナレーションは
時としてすっごいショックなことを言ったりもするけれど、あの
言葉が入ることによって、クッションになったり別の見方に
気付かされたり、ちょっぴり客観的に観られるという点では
とても助かっている。「ちりとてちん」を安心して楽しめる
のにも一役かってるよなあ・・と思うときもあります。


 そのナレーションに今日は泣かされてしまいました。
「若いということはある意味残酷で・・・自分のことだけで
精一杯で・・・」という一節。
 今にして思うと、本当にそう思えることがいっぱいあります。
また、どんなに繰り返したことでもあまりに必死になってしまう
とまた周りがみえなくなったりすることも・・。


 みんなみんな月日が経って少しずつ変わって・・寝床の夫婦も
何となく貫禄が出たような、人間が円くなったような・・。
 そんなふたりが喜代美に話しかけていても、振り向きもせず
自分の思いに捕らわれている喜代美が確かに若く青く固く見えた
なあ・・。とはいえ、年取ったからといっても柔らかくなれる
とも限りませんけど、年行きすぎると頑固になるもんなあ(反省)。


 小浜に来ている草若師匠。正太郎さんと正典さんにとって
何とも忘れられない草若師匠の落語会は、草若師匠にとっても
また忘れることの出来ない出逢いであったのだろう。


 ひとは初めてのことにぶつかってためらいそうになるときや
覚悟を決めなければ・・と心を押してもらいたいときに誰かに
話を聞いてもらいたくなる・・ような気がする。


 今日の糸子さん、お母ちゃんのつよさと温かさを持つ女の人
(母性だけど、おかあちゃんじゃなくて女というところが大切)
という感じで何だか素敵だったなあ・・。このドラマの中では
いつも菊江さんがそんなイメージでとても好きなのだけれど・・。
(そういえば菊江さん、このごろ見かけません。淋しいです)
 明日から、草若師匠が糸子さんを前にどんな話をしてくれるの
か、とても楽しみです。・・草若師匠本人はどうなるのかとても
心配ではあるけれど・・。


 そんなに心配なことが迫っているというのに、それでも観たく
なる・・楽しみと言ってしまうのは、大喜代美が、年を重ねて
来て良かった・・と感じさせてくれるからなんじゃないかと思う
のです。


 どんなに辛いことも悲しいことも、一生懸命生きていけば
いつか輝く思い出になってくれる・・・。生きていくこと自体が
なんておもしろうて楽しいことなんだろう!と思えること。


 先週末のお父ちゃんの言葉、お前がおらんと研いでも研いでも
輝かんのや・・という言葉と、草々さんのどんな模様が出てくる
のか楽しみや・・という言葉は、ちりとてちんならではの愛の
言葉だなあ・・って素敵だなあ・・って思います。