撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

空気(ちりとてちん)

 おかあちゃんはほんとに空気が読めないんだから・・
と喜代美がいう。ほんとにそう?いや、読めないかも
知れないが、いつでも読むことが大切なのか?読んだ
空気にしたがうことだけが本当にいいことなのか?


 草若師匠の家だというのに、和田家の食卓の空気が
流れる。おとうちゃんは手酌でひとりビール飲んでるし
と思ったら草若師匠はお酒なわけね(笑)


 かたく凝り固まっていたものがゆらりゆらりとほどける
ように、すこしずつ三年前のことがわかってくる。そして
それぞれの想いにそれぞれが少しずつ気づいていく。


 ほどけた心がタンポポのように陽射しと風を受ける
のはいつの日なのだろうか。日溜まりの心地よさが
なつかしい。