撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

やっぱり大好きや(ちりとてちん)

 やることなすこと裏目に出て、みんなのことを騒がせて
自分なんかいないほうが良かったんじゃないかと思って
しまうくらい落ち込んで、ぼんやり歩いていると、大好きで
逢いたくてたまらないけれど、苦しくて逢いたくなかった
人が目の前に現れる。


 受け入れてもらえるのならその胸に飛び込んで泣きたい
 立ちすくんでいる私を抱きしめてくれたらどんなに・・・


 「涙の匂いがする」という糸子さんの嗅覚は鋭かった。
それも、いつになく詩的・・(笑)


 草々の落語を聞きながらいつしか笑い声がこぼれる喜代美。
集まってきた家族に振り向いた喜代美の笑顔は、おじいちゃん
の仕事場で落語を聴いて笑っていた子供の頃の喜代美の笑顔と
重なって見えた。子供が笑顔でいてくれるのって、親は何より
うれしい。子供を笑顔にさせてくれる存在はありがたく思う。
 ・・たとえそれがクマみたいなヤツであっても・・(笑)。


 「好き!」は理屈では割り切れない。どんなに悩んでも
どんなに切なくなっても、その人のそばにいるときにだけ
感じられる嬉しさが忘れられなくて、その一瞬をビーズのよう
に繋げていきたくなる。まだ、特別の意味は持ってなくても
草々が喜代美の顔を一途に覗き込む瞳や、みんなに拍手を
もらってほっとしたように見せた一瞬の笑顔など・・きっと
忘れられない欠片なんだろうと思う。


 重くたれ込める雲も、時には雨を降らすけれど、そのあと
にはきっと青空が顔を出すのだろう。涙の匂いは切ないけれど
雨の匂いは時になつかしく優しい・・・。



 今日はひとりでじっくり観れたぞ(笑)一度目は草々が
あらわれてから泣きっぱなし。3回目は、おじいちゃんの
写真とみんなの笑い声が重なる場面で泣けて仕方なかった。
 おじいちゃんの命日に、草々がおじいちゃんの仕事場で
落語を演ずる・・・。これもまたひとつのご縁だろうか。