ただの母親として(どんど晴れ)
カツノと政良の再会。引き合わせたのは平治。そして背中を
押したのは環。亡くなった柾樹の母親に申し訳ないというカツノ
に、ずっと義姉さんは義兄さんのことを待っていた、この日の
きたことをきっと喜ぶはずだ・・と。
愛する男を待つ女はそうなのだろう・・と思う。
そして、政良を胸に抱きしめるカツノ。親はどんなことがあって
も、子供がどんなことをしても赦すのだろう。きっと赦してやりたい
のだろう・・と思う。子供が親を赦すためには、子供の一生分の
月日がかかることもあるから、親の生きているうちに赦せるかどうか
それは分からないけれど・・・。それが親と子の違いなのかとも
思う。
カツノと政良の抱擁は、どんなラブシーンにも負けないほどの
切なさと、溢れる想いで、胸をかきむしられるようだった。カツノが
いままでどんなに自分の心を抑えてきたのか!それを思うと、環に
身体を預けて必死で耐えていたカツノの背中が小さく見えた。