撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

ひとを好きになったら・・(芋たこなんきん)

 町子はまじめな愛国少女。自分で書く小説までも時局にあった
愛国小説。徴兵されるひとに対しても、今はそんな時代なんやから
お国のために身を捧げるのは当たり前やないの、兵隊さんが逃げて
たらだれが戦うっちゅうの!ってな感じです。


 そんな町子に、まこちゃんは好きな人がいないからわかんないんだ
まだきっとしらんのよ・・とおば。また、このごろ出会ったカンジは
新聞のいうことだけきいててもあかん、大人のいってることおかしいと
おもわんか?と、川に石を投げながら言う。


 町子が、兵隊にとられるひとを、仕方ないやンか・・といったのが
ひっかかった。聞き分けの良いいい子だから?自分の身に降りかかって
ないから想像できないから?時代がそうだったから?


 きれいなものが好き、前向きに生きる。今の平和な世の中、自分たちの
まわりでは、それはとても良い生き方のように思える。しかし、それだけ
では充分でない時代や局面もあるのだ。その奥に大事なことを秘めていな
ければ・・・。大切なことを考えていなければ・・・。


 「純情きらり」でも戦争時代が出てきたけれど、今回とどう描かれ方が
違うか・・?それでもどちらも人が生きていく物語なのだ。大切なことは
何か、考えながら見ていきたいと思っている。