撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

人生とんとんや(芋たこなんきん)

 おりんさんの店の提灯の話が町子に伝わる。なんで隠してたの?
と町子。隠してたわけじゃない、と健次郎。


 そうして、健次郎が話す。おりんさん、若いお客さんがいっぱい
来て、おいしいおいしいって食べてくれたって喜んでたよ・・と。
そう、このことだって隠してたわけじゃなくって、今まで言わなか
っただけ・・。提灯のことがあったから、これだけを言うわけにも
いかなくなってしまった・・というのもあるけれど・・・。


 いいことも悪いこともある。表があれが裏もある。それで人生
とんとんや・・と健次郎。今日はたまたま片っ方が重かっただけ
のシーソーやね、と町子。毎日、ぎっこんばったん・・だってね。


 ひとつのことがらの中にもいいことと悪いことがある。ひとつの
事実でも、あるひとにとってはいいことで、別の人にとっては悪い
こと・・ということもある。大変な目にあった・・と思ったことが
後になってとてもラッキーにつながることもある。


 いいことでも有頂天になって思いやりのないことをしたりしない
ように、悪いことでも落ちこんで思い詰めたりしないように、
ちょっぴり長い目、大きい目で見てみよう。一生懸命になっている
時こそ、ちょっぴり力を抜いて立ち止まってみよう。


 ぎっこんばったん(なんて懐かしい言葉!)は、上になったり
下になったりするから面白いんだものね!