撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

死にそうに苦しい

 昨日「秋日子かく語りき」を読んだら、妙に心に滲みてしまって
朝から「バナナブレッドのプディング」を読みたくなってしまった。
 歯磨きしながら読んでたら、いきなり泣きそうにこみあげてきて
しまって歯ブラシくわえたままティッシュ取って、洗面所に走った
けど、息ができなくなって、死にそうに苦しかった。鏡に真っ赤に
なってるスッピンのわたしがうつってた。


 ぶざまに吹き出して、自分で雑巾かければいいだけの話よ。誰に
見られるわけでもないし。「死にそうに苦しい」。は〜っ?って
突っ込みがはいりそうな言い方だよね。


 それでも、そういいたい時がある。
 思春期の自分勝手な言い分のように
 幼い子のかわいい嘘のように


「さあ ミルクを のんで」
「心が なごむよ」

 そうすると きみは おちついて 
 うなづいて
「また あしたね」と いうだろう

 ぼくは きみが だい好きだ
 ばらの しげみの ところから ずっとね

      大島弓子 「バナナブレッドのプディング」より


 子守唄をうたってもらって
 やさしく髪を撫でてもらって眠りにつけるとしたら
 それはなんて幸せなことなんだろう?