撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

そんでも・・・(ちりとてちん)

 そんでもやらなあかんのや・・・正典のこころの根っこに
芽吹いたものの声。


「思い出そうとしてらしたのかもしれませんなあ・・笑い方を」


 そう、心をただ顕わすこともとても難しいことがある。裸に
なることが恥ずかしいのと同じくらいに・・・。


 かわらけ投げは、願いを叫びながら投げるの・・!?
「さあ喜代美、なんぼでも投げないよ」・・親はできることなら
子供の願いをなんでも叶えてやりたい。子供が自分の思うとおりの
道を歩ませてやりたいと思う。その子供の選んだ道が自分の願うもの
と重なればなんてそれは幸せなことか!正太郎が大事に聞いていた
テープはその幸せのテープだったんだ。


 我が子が無事に育てば・・よくいう五体満足で生まれれば・・
と以前は思っていたけれど、それは思い上がった贅沢でもあり、
またそれだけでも足りないと思うようになった。いまの私が思うのは
「子供が笑顔を見せてくれれば・・」
親の一番の願いはそうだ・・・そういうものだと思う。