撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

用の美

 去年、家を扱って、かなりの改造と改良をしたのだけど、小さい方で
これは良かったと思ってるのは、「洗面化粧台」。そこそこのお値段は
しましたがこんなに快適になるかっていうぐらい快適です。ゆったり洗える、
水の跳ね返りもない、掃除も楽。当たり前のことなんだけど、前のが
間に合わせで、勧められるままになんの検討も確認もせずにつけたやつ
だったから・・。今にして思えば10年前の私はなんて未熟者だったんだろう
と思います。でも、あの失敗も今になれば勉強さあ〜。


 その失敗の時に強く思ったのは、「新しい物がすべていいものでは
ない」ということ。それまで使っていた、洗面台は、昭和40年代の
これ以上ないくらいシンプルな陶器製の洗面ボールだったのですが、
磨けばぴかぴかになる、なんの不都合もないものでした。でも、排水管の方が
傷んだのでこの機会にちょっと新しくしようかと安直に考えたのでした。


 昔のシンプルなものって、決まりきった形しかないけど、その形って、
とても理にかなった洗練された形だったりするのよね、さりげなく・・。
 いま、あらゆるデザインが溢れているけど、すべてがそうではなくて、
作り手が何を大切に思って作っているかによってかなり違いますよね。
 自分にとって、本当にほしいものはどんなものなのか?選ぶのにも
けっこうなエネルギーがいります。


 一緒に生活するなら、やっぱり使い心地がよくて、飽きがこないものが
いいですね。価格は、自分がそれに納得できるか、支払いができるか、それだけ。
 意外と、そこそこ値のはるものはえいっと思い切って買っちゃうのに、
数百円の小物になると、ほんとに要るか、すぐ飽きて捨てちゃわないか、
すっごく悩んで買えなかったりすることが、よく・・あります。