撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

今日の花は

わたしの今日の花芍薬シャクヤク

幾重にもかさなった花弁を重そうにささえながら

滲みそうな紅色して立っている

あなたの肩にあたまをのせて

瞼の奥で記憶の底でわたしのどこかで

あかいはなびらが散っていくのを感じていた

滲む紅に染められながら

解き放たれるように軽くなっていく

消えない記憶を刻みながら

今日にきれいにさよならしよう

いたずらな約束より

目の前の誠実を積み重ねるほうが

永遠という言葉に近づける気がする