撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

夏のはじまりに

カーステレオからは懐かしい曲

目に飛び込むのは薄い緑に溢れる景色

こんなにのんびりするのは久しぶり

今朝の夢にあなたの気配

囁かれたのはたわいもないこと

耳たぶに響くあなたの声が

さわさわと梢を揺らすそよ風のようだった

言葉にすると嘘になるから

約束すると窮屈になるから

こんな明るく気分のいい日に

ふっと微笑み合うだけでいい

ふたりでそこにいることだけが

変わらずそこで輝いていてくれる