撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

歳を取って見えてくるもの

もう何回目だろう
最初は母が大好きだったから観ておいでと薦めてもらって
珍しく上映があったときに夜だというのに
友達と一緒に友達のお母さんに送り迎えをしてもらって観に行った
たしか中学生のころだった
その映画館の特別上映で後になってみてみると
その映画館は普段は成人映画が主だというのにもびっくりした


はじめはその画の美しさとオードリーヘップバーンだけ観てた
次のいつかはどうしてこんなオジサンがいいのだろうと思った
そのうちにはお母さん、分かってる!と思い
フレディいいやつなのにかわいそう?とかも思い
いつかは大佐、かっこいいとかも感じて


ひとまわりして久しぶりに観たら
やっぱりこの映画の主役はイライザとヒギンズ教授なのだなと


そしてお互いにちゃんと好きになって恋してるくせに
おとことおんなってこんなに気づいたりあらわしたりが違うのね


そしてもうひとつ
たかが言葉されど言葉
イギリスでは日本以上に言葉と階級が絡み合って
その階級もこの時代はもっとシビアなものがあったんだろうな


手を取られて始まる恋心
一緒に過ごすという意味
二人の間の垣根をとびこえさせるという愛
それを受けて越えるという情熱
ひとりでも立ててそれでもふたりでいたいと思う気持ち
そしてようやく何気ない言葉がふたりだけの言葉になる


数年ぶりにふとケーブルテレビであっていたのを途中から観て
たまらなくまた観たくなって
昔録画してもらっていたものを引っ張り出して繰り返し観てる


ちなみに母の好きだった映画はこれともうひとつ「王様と私
どちらも観るたびにより深い意味に気づかされる