撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

あなたはあなたらしくあればいいのです

久しぶりにラグビー
徒歩圏内の会場でジャパンxvと世界選抜の試合があるのだから
これは行くしかないでしょう!
雨の中、レインコートを着込んでひと山越えて会場へ


レベルファイブスタジアム
会場の前には雨にも関わらずたくさんのテントの中でイベントも
今回は入場前に持ち物検査も(缶や瓶をチェックしてたみたい)
博多弁でいうところの「しるしい」天気ではあるけれど
こんなにひとがいると何となくそんなこと言ってられないよね
って、連帯感なのかなんなのか力をもらう気がする


試合開始前15分くらいだったけれど席はかなり埋まってる感じ
雨に濡れてしまう場所はさすがにみんな敬遠してるので
その分ちょっとキャパが読めない感じではある
でもゴールポスト後ろの全く屋根なしの部分に
合羽と傘持参で陣取ってる強者もいる(なんだか頼もしい)


入った場所から数段降りたあたりにとりあえず空席発見
そこからみるとちょうどジャパンの面々のアップが見える(峻もいる!)
現地でお会いしましょうねって言ってた友人はいるにはいるけど
この状態とこの時間帯では移動するより決めたほうがよさそう
と、一人で座る覚悟をして隣の方に挨拶して着席
ちなみに右どなりは綺麗なお姉さま(奥様とそのとなりがダンナさまかな?)
前はどこからどこまでがセットか分からないけど男の子たちと父親たち
試合開始のころに左隣にこれまたひとりで来られたらしいおじ様


試合開始
ジャパン、攻める
相手陣地ふかく攻め込む・・のだけれどトライまではならず
初トライはえ?藤田君!(今日は世界選抜側)
なんだかのびのびプレイしてるね〜
まわりのレベルが高いと一緒にのびちゃうタイプかな
all out!!でいうと石清水くんみたいな?)

世界選抜の何がいいってパスが楽しい
緩急自在、どちら向きにでも、ひょいっと受け渡しする
あ、でもジャパンのパスも良く伸びていいなとも思ったよ
パス!基本!キャッチ、もちろん大切!
雨のせいかジャパン、パスミスが多かったのはちょっと痛かったかもね
そのあたり、日本ともっとラグビーが盛んな外国と
小さい時からのラグビーボールとのかかわり方の違いってあるのかなあとか・・
個人的能力が高いっていうのは楽しめるってことに通じるよね
自分がこうしようと思うことが
チームとしての最善の動きに通じるのだもの
どうすればいいのか!と悩むのではなく
こうするのが自然だよねって動けばそれでいいのだもの
気負いもてらいもなくただラグビーをする
ラグビーのためのラグビー
それは見ていてとても気持ちがよく美しい


あとでビデオで見るとそうでもなかったのだけれど
会場でなかなかトライをとれない日本勢がなんとも心配で
初トライが決まった時は思わず嬉しいのと安心したのとで
いつも以上に拍手をして感動した気がする
思わずお隣の方々と顔見合わせて「よかったですね〜!」って
あ〜・・これは現地ならではですね
ひとりで観るときのこれって結構好き
じりじりと焦ってるときは人それぞれで滅多なことでは声掛けられないけど
ご贔屓チームのナイスプレイ特にトライの時は一気に仲良くなれる気がする


前半いい感じで終わったのだけれど
後半はどうも世界選抜に圧倒されっぱなしのジャパンxv
応援する方もちょっぴり元気が出ない感じ
不完全燃焼気味というか今日はスイッチ入らないかなあ・・みたいな
でも試合自体は見どころのたくさんある素晴らしいもの
隣のおじ様とも世界選抜のプレイにさすがですね〜などと言いあったりする
そうだよね
ラグビーラグビーとして楽しむこと
それは選手だけでなく観る方だって同じこと



最後の10数分になったころになんだか動きが良くなってきた
なんだか吹っ切れた感じ
いろんなことを乗り越えてそれでも前に進むしかないんだって
そんなこと思ったかどうかは分からないけど
明らかにジャパンの熱量が変わってきた気がした
そういう熱ってどこからか伝わる
思わず大きな声で応援してしまう
前の席の男の子が振り向いたりして(笑)
隣のお姉さまも小さな声ながら「いけ!がんばれ!」って言ってたよ
なんだか嬉しくなってくる
あんまり退屈してぐじゃぐじゃしててお父さんからはたかれてた子も
まわりが拍手して盛り上がってきたものだから
一緒になって拍手してる
うん、それそれ、こういうの楽しいよね


会場に行かないと分からないこと
ここにいないと感じられないことってあるよな
しばらく忘れてたな


途中強くなった雨の中選手たちが懸命に走る姿を見て
もうすこしコンディションの良いところでやらせてやりたかったなあ
と、気落ちしていたのはかえってこちらの方
彼らはなにひとつ言わずそのなかをずっと走り続けていた
そして最後の最後まで前進しつづけ
終わりの時間を告げるホーンのなった後も攻め続け
最後にワントライを加えた
屋根のある濡れない席に座りながらも
観戦しただけで体が冷えてきそうな日
彼らはずっと雨に打たれながら走り続けた


実際に目の前でプレイをしている彼らを観ながら
なんだかそれまでよりも近い気持ちになった気がした
雨の中くじけそうになる気持ちを励ましながら来たのも
そうなることをうすうす感じていたから
この試合をただ観るだけではなく同じ場所同じ時間で共有すること
いままでそんなことを時折することによって
すこしづつ近づいて少しずつ好きになっていったような気がする
それはきっと必要なことなのだと思う


2019年、日本で開催されるワールドカップまであと2年
そのときにどんなジャパンになっているのか
まだそのイメージがいまひとつうまくつかめないのだけれど
いまは、そのときそのときに見せる顔をひとつづつ覚えればいいのだろう
過去と比べることなく
なにかに当てはめることもせず
彼らのその様子をただ応援し続け見守ろうと思う


あなたはあなたらしくあればいいのです


昔もらったちいさな本を開くとあらわれた言葉
久しぶりに読み返してその言葉に揺さぶられる


目の前には まっさらな道が開けています
自分だけの道を 自分らしく ゆっくりと・・・


あなたの人生は 
あなたの望むとおりに


ふうと深呼吸をして
あたらしい季節をまた歩いていこうと思う