撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

新しいステージに立つ準備はできている

まだ興奮が続いている
ラグビーファンはその心のふるえをどこにおさめたらいいのかと戸惑いつつ
それをなんとか新しい動きへのエネルギーに変える術を探している


9月19日(日本時間では20日になったばかりの頃)
ラグビーワールドカップ イングランド大会2日目
日本は初戦の対南アフリカ戦において歴史的な勝利を飾った
なにが歴史的かって?
ワールドカップにおいて日本が勝ったのは1991年以来の24年ぶり
そしてこのところめきめき力をつけて最高ランク9位まで上がってきたとはいえ
現在の世界ランキング14位の日本が
過去ワールドカップで2回も優勝したことのある世界3位の南アフリカに勝ったということ


正直、いきなりやってくれるとは思わなかった
どこまで通用するのかとにかく応援しようと思った
きっとすごい試合になるだろうとは思ったから


折しも2019年に向けてラグビーファンを増やそうと思ってる人たちと
ここのところいろいろと集まって楽しんでいるのだけれど
とりあえずみんなで応援しますか!と我が家で一緒に観ることになった
2〜3回一緒に飲んでるひと3人とこの日初めて会うひと2人とうちの夫婦7人で
なにしろ試合開始時間が時差のため土曜深夜24時45分なんてものだから
22時ごろからぼつぼつ集まりホットプレート瓦そばをつつきながらまずは歓談
初めてうちに来たラグビー好きに見せたくて
長男の学年が中3のときの九州大会をかけたクラブチームの試合を流す
のこり5分ほどで16点ビハインドをひっくり返した
私にとっていろんな意味で思い出深く決して忘れてはいけないと思ってる試合(峻も出てる)
最後のシーンの逆転もさることながらそのプレイのレベルの高さにも注目してもらって
「あ、そこもういちどリプレイを・・」とそこは4回くらい繰り返し観た(笑)


メンバーも揃い次の録画は「天理対帝京」の決勝戦
立川の雄姿でジャパンに続く道を復習なんだか予習なんだか
と、やっているうちにテレビ放映が始まる
日付が変わるあたりからだんだんこちらも緊張が高まってくる(私だけ?)
食べものも飲み物も試合が始まったらセルフサービスだからねと
家主&食事提供の特権を活かして一番いい席で観戦
さあ!いくぞジャパン


・・・と、私が試合の事細かなことを書けるはずもなく
ただ、手応えだけは十分
相手の攻撃も確実に止め、落ち着いてチャンスを狙い
とにかく目が離せない
ワクワクとドキドキでどうしようもない!


日本が最初の得点、ペナルティキックを確実に決めて3点
えっ!南アフリカから先制点だよ!すごくない?
その後南アフリカが得点しかし日本も負けずにトライ&ゴール南アすかさずトライ
日本最後に耐えて前半は10−12と2点を追いかける形


えっと・・ワールドカップだよ
相手世界の頂点にも立つ南アフリカだよ
それで、堂々互角の勝負
相手ももちろん真剣勝負、絶対落とせないワールドカップでこれだよ!!


後半開始早々にペナルティキックで五郎丸が得点
13−12と再度逆転
と思う間もなく南アトライ、一瞬の間合いをこじ開ける様に走り抜ける
しかしながら日本の面々の集中力は切れない、気持ちもプレイもずっと
ペナルティキックで得点を刻みながらここぞというときにはトライ
その一つ一つのトライがなんともカッコいい
ここまでのジャパンというチームの積み重ねとメンバーの信頼を思わせる


29−29で並んだ後半29分
試合はまさにここから
後半32分自陣でジャパン反則
相手方は確実なペナルティキックを選択
会場からテレビを通して聴こえるブーイング
確実に1歩リード、しかしその差3点試合はまだ続く
今は南アがリードしてるとはいえ、一本とれば勝てるのよ、この試合
もう、どうする?こんなことがある?残り8分


続く攻防
攻め続ける日本
40分近くに10数人で押してトライラインを割ろうとモールを押し
トライしたかにも見えたがそれを守る南アの選手とでボールが見えない状態
さすがの録画テレビによる審判を使ってもトライ確認できず試合続行
もう途中にとめていた時間のプラス分も使い果たそうかというころ
相手のペナルティーで日本ボールへ
ペナルティーキックを蹴れば確実に同点へ
しかしそのままトライを狙うスクラムを選択
この先、プレイが途切れてレフェリーが笛を吹けば試合終了
ボールをつなぎ続けることで勝利への道を繋げる・・


グラウンドの横幅いっぱいを右へ左へと揺さぶって最後にトライ
あ〜っ!もう!やってくれたよ〜〜〜!!!


家に集まってたみんなで大興奮
ハイタッチしてハグして大の大人がみんなできゃあきゃあ言って
選手たちが勝利のインタビューを受けているテレビ画面を真ん中にして
参加者で記念撮影
もう笑顔!そしてすこしばかり涙



夜中の3時にもなろうかというのにそれからコーヒーを入れて
参加者が持ってきてくれたお菓子や果物などデザート食べて
(車で帰る人や次の日仕事の日ともいたので
 アルコールは試合開始までだったな、そういえば)
勝ち試合の歓喜に浸り、次の試合をみんなでどこで観るかという話をして
気分が良くて性格もいい若者たちはみんなで片づけを手伝ってくれて
なんだかホントに今日ここでみんなで観られたこと嬉しくて嬉しくて仕方なかった


とりあえずはそこまでで帰るおふたりを見送って
そこそこに眠る準備をしながら明日に向けての片づけを少しして
みんなが寝静まった後でお風呂に入り
でもまあちょっと試合中は開いてなかったパソコンを開いて・・


げげげ〜
フェイスブック大変なことになってる〜
次から次へと喜びの声
みんな起きてるよ〜
ねえ、眠れないよね〜
こんな幸福な時間


それからもうやめようと思ってからもしばし眠れず
6時までは記憶があった


あと・・9時過ぎまでの3時間途切れてます
その間に3人帰られてました
あとでメールその他でやり取りしました
一緒の部屋で寝てたお嬢さんが綺麗に布団をたたんで出て行かれたのにも
一切気づかず気を失う様に眠っていたようでした・・・




それにしても・・
あらためてジャパンの積み重ねてきたことの大きさ、素晴らしさ
それを本番で出し切れる強さに敬意を表したい
奇跡ではなく必然
それは奢りでも何でもなく積み重ねてきたもののひとつひとつを知っているから
しかしながらその積み重ねてきたものが
きれいにバランスを取り形を整え乱されることなくそのものでいることは
並大抵のことではないことは分かる
それだけジャパンのみんながどれだけ強い信頼で結ばれているか
今何をすべきかみんなが同じ心で分かっているか


最後の選択
監督はショットと叫んだという話もある
しかしながら選手たちが選んだのはスクラムからトライへの道
今日の新聞で読んだキャプテンの言葉は
フォワードが勝ちに行くという気持ちを出していたので
 それをがっかりさせないようにと思った」
とのこと


自信と信頼と同じ意志があったからこそのトライなのだな
ずっとずっととてつもなく厳しい準備を続けてきたうえでの
チームとしていまそこにいる15人としてひとつとなる瞬間
数限りない選択と修正を繰り返してきたうえでの最大にして最高の選択



子どもたちのラグビーを観てきて思ったことをふと思い出す

成長期の彼らは大人が観ると奇跡かと思うことを時々やってのける
親のことも指導者のこともすり抜けてふっと手の届かない高みへと上るときがある

高校ラグビーの厳格な指導者のもとで鍛えられた面々に
最後に盲導犬の不服従訓練のようなものを通過する儀式が要りそうだと思うことがある
すべての正しいことを叩き込まれ十分な信頼と尊敬を持ったうえで
なおそれでも敢えて逆らって自分を通すべき時もあると


信じられないほどの練習を積んだジャパンは
成長期のひとほどの進歩を自分の中に抱え持っているのだろう
彼らが成すことは時には一般人から観れば奇跡のように見えるのかもしれない


きっとジャパンの選手たちは新しい海へと漕ぎ出したところなのだろう
悠々と力をつけて自らの意志と仲間との信頼を舵に
追い風を確かに感じはするが気まぐれな風はときにまた向かい風になるかもしれない



それでもずっとここで見守っているから
あなたたちの努力と魅力にすっかり虜になったものとしてはずっと活躍を祈ってる


4年前には考えられなかったほどラグビー仲間が増えた
今回のワールドカップは仲間たちと観ようと集まる計画も立てた
2019年に向けてなにができるかと考えている中で
まずはこのイングランド大会でワールドカップ
少しでも多くの人に少しでも関心をもってもらわなければと思ってたところ
この南ア戦の勝利はとてつもない大きなプレゼント


中3日でジャパンが頑張って戦うのだから
わたしたちも中3日でまたみんなで応援するぞと急遽繰り出す計画も立てる



すこしずつ動き出す
そのエネルギーをくれたのは
ジャパンのこの試合の勝利
ありがとう
そして
おめでとう!


ラグビー日本代表のみなさん
そしてそこに関わってくださっったすべての皆さん
本当に感謝です


さあ!次に向けて!いくぞ!
Japan Way!