撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

花の咲くころ


ふと
タイサンボクの花の咲くのはいつだったかしら?
と、思った


たしかいつか書いたはず
と、日記をひっくり返して・・


ああ、あの夏はもう4年前だったのか
と、軽いショックを受けた


10年ひと昔という言葉が
なるほど・・と感じられ始めたこのごろ
折り返して坂の上で観たのか・・などと想いを馳せる
いやいや
曲がり角を曲がったのはいつだったのか
のぼりから下りへ変わったのはいつだったのか


いくつもいくつも
何度も何度も
いろんなことにぶつかりながら
想いは深くなって
絆は強くなっていたと思っていたけれど
執着を深めて
覚悟を決めながら
しがみついていただけだったのかもしれない


そんなことを思いつつも
それすら
ほんの欠片に過ぎなくて
本当に目指すものも
本当に手に入れたいものも
まだ途中で
自分でも分かっていないだけなのかもしれない
自分の人生がどれだけ続くのか
いまどのあたりにいるのかすら
本当のところは分かっていないのだから・・



それでも



それでも
出会いはどれも大切なもので
同じ時を過ごした人にはありがとうと伝えたい
どうしても言えなかったひとにも
反対の言葉を投げつけてしまったひとにも
いまとなれば感謝しかない



花のように
ただ生きていたい
咲くべき時に咲くために
ただその日を
自分の命のあるかぎり