向き合う・・・そして・・・やるべし
ずいぶん久しぶりの映画館です
でもこれはどうしても観たかったから
ちょっとドキドキしながらひとりで・・・
「遺体 明日への十日間」
音が・・音楽がほとんどないというのが印象的
そして語るべき言葉も掛けるべき言葉も探すのが難しい状況
観終わってエンドロールの音楽に呼吸をするのを思い出したような気分
笑い声、歌声、おしゃべり、灯り、テレビや音楽
そんなもののある当たり前の日常がない日常
小鳥のさえずり、虫の鳴き声、木々のざわめき
日本人が音楽や言葉とおなじように聴く音たちもまた何もなく・・
お経ですら、言葉であり音楽なのだと思ってしまう
それすら入り辛い、ひとの想像を超えた状況
観終わってなにも終わってないことに気付く
映画は終わっても現実は続いていく
ただ茫然と立ちすくみ
混乱の波に晒され
それでも目の前のことをひとつひとつ
自分の信じることをできることをやってきたひとたちの
どうしようもない想いを痛いほどに感じつつ
これもまた続きは自分で歩いていくしかないのだと思う
「やるべし」
筒井道隆演ずる市職員の言葉が耳に残る
やるべし
なにかできることを
やるべし
生きているものとして当たり前のことを・・・