撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

半分だけ

夕空に
高く
半月


ふわり紅をさした雲は
風の通り道を描いたよう


新しく始まった季節が
なぜか
懐かしく思える黄昏時


それはきっと
幸せを知っているから
二度と帰らない時ではあっても
たくさんの幸せをもらってきたから


幸せと
淋しさと
こころはいつも半分ずつのマーブル模様


それでも
半分だけでもいい
自分の胸の中にある
枯れることのない花束を
大切に掲げ持って歩いていこう