撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

夏と秋のはざま

どうしてだか
昨夜寝つけなかった
なにかし忘れたことがあるようで
なにかしてはいけなかったことをしたようで
浅い眠りから何度も起きた


数回目の夢に父が出てきた
どこからか家に帰り玄関を開けると
みたこともないような笑顔を浮かべた父が
小さな箱を私に投げてくれた
開けるといくつもの指輪が入っていた
母の引き出しに入っていたような懐かしくてすこし古ぼけた指輪たちだった
夢はそこからかたちを変えて何を言いたかったのかわからなくなってしまうのだけれど
父の笑顔だけが心に残った
どこか少しだけ安心して眠りにつくことができた


洗濯ものをほしていると風が強い
その風の中をクロアゲハが横切っていった


そうか
季節が変わろうとしているのだ
このゆれるこころはそのせいかもしれない


ふとユーミンのこの曲を思い出す
あの・・なつの・・・
なんだったっけ?歌詞は覚えていないのに
やるせないほどの切なさだけがまとわりつくように思い出される
ユーミンの曲はなぜだか風の匂いや光のきらめきなどを連れてくる
そしていつも一緒に思い出す言葉が「野分」
源氏物語女三宮とネコの姿
またこれも切ないこと!(笑)



夏の名残にすこしだけ身を預けながら
もうすでに
そこに夏はいないことを感じる
そう
留めておけない季節は
留めておけない心のようだ


新しい風に耳をすませよう
日差しはつよいけれど上を向いてみよう