撫子の花びらたち

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前へ!

福岡県高校ラグビー準決勝
グローバルアリーナにて
天気快晴、気温高し


第一試合、筑紫対小倉
小倉の動きが冴える
応援の声、選手たちの声、ともに気合いがこもる
小倉の気迫に受けて立つ側に回ったように見える筑紫
新人戦のときに比べると少し元気が少ないかな?
リードしていたチームが差を縮められてきている印象
それでも小倉に先制点をとられたもののあとは許さず終盤返し
5対5の同点
準決勝で抽選ってちょっと切ないな
決勝進出は筑紫


第二試合、注目の福岡高校東福岡高校
福高のチームジャージの朱が強い日差しのもと一層映える


開始早々、福高の積極的な動き
これまで同様浅いパスで繋ぎながら前へ前へと出ていく選手たちに
これまでやってきたことへの自信を感じる
先制トライは福高
ナンバーエイトの力強い走りが頼もしい


福高の動きにワクワクする
攻めれば強気のパスで前進
守れば前に出てのタックルで陣地を広げる
前半終わって19対14で福高リード
終盤にインターセプトから取られた痛いワントライがあったものの
すぐさま取り返しリードで終えたことは大きい


ハーフタイム、キャプテンを中心に声を掛け合う選手たち
体力を消耗しないようにとテントの中での密な円陣から朱い炎の気迫を感じる
後半に向かって送り出す監督からはやれるぞ!と
顧問からはどんな展開になっても最後までやりとおせと
(と、いうようなニュアンスだったような)


後半も先制点は福高
フォワードの動きの良さとバックスの頼りがいのある走りは観ていて気持ちよい
後半10分から5分以上も続いたかという福高ゴールライン前での
両チームの攻防は見ものだった
何度も何度も攻め続け、あと一歩というところでトライならずと
仕切り直しをしてはヒガシボールで始まる数回を
最後の最後まで守り切り、最後には押し戻したうえに
こぼれ球を拾って80メートルを越える独走をしたウイングによる追加点


残り10分ほどで3トライ差
観客席にも喜びがあふれる


しかしながらそこで終わらないのがラグビー
決して猛反撃という風情ではなかったし
追われ点差を縮められていったとはいってもずるずるではなかった
それまでと変わらない気合いと動きで試合は運んでいるように見えたけれど
だからこそ2トライを取られたとはいえ負ける気はしなかったけれど
最後の最後でぎりぎりのコーナーに東がトライを決めたとき
初めて点数をあらためて見てびっくりしたくらい
そしてその最後の難しいと思えたゴールキックを冷静に蹴った結果は
33対33の同点
準決勝、二試合とも抽選っていままで初めて観た!


お互いに健闘をたたえ合ってチームとして挨拶をしたあと
キャプテンによる抽選
本部席テント前にしつらえられたテーブル前に両校キャプテンが並ぶ
結果の入っている封筒を選ぶ順番を決めるじゃんけん
東が封筒を取り、続き福高が取る
中身をあらため、大会役員にその結果を見せるふたり
お互いに握手を交わし、役員のかたとも握手をし
両キャプテン、自分のチームへと向かう
この時点でどちらが決勝へ進出したのか分からず
ふたりとも冷静に表情を変えず、いっさいの感情を自分のなかに抱え持つ


果たして・・・


自分の仲間のもとへと帰るキャプテンの顔がゆがむ
見る見るうちに涙が溢れる
たまらない・・・
監督が声を出す「泣くな、よし、よし」
その声は叱咤ではなく、抱えた荷物をひとつ受け取ってやるひとが掛ける声のようだった




最初から最後まで目が離せない試合だった
福高の前へ前へと出るプレイが素晴らしかった
東の勝負への意地に感心した
私にとって、今年これまでに観たすべてのラグビーの中のベストゲームです!
福高にとってもそして東にとってもかけがえのない試合になるのじゃないかな?
東がひと皮剥けるきっかけになるような気もするし
東というチームのような強いチームというものがどういうものか
福高が思い知るという点でこれまた飛躍への大事な試合だったんじゃないだろうか
なんにせよ
素晴らしい試合を見せてくれた高校生たちに感謝
また応援するからね



母校が勝てなかった(負けてはない!)ショックというよりも
思わずまた大声出して応援してall outしてしまったその虚脱感から
帰りの車ではほとんど死んでました、わたし
「帰りに美味しいもの食べようか?お蕎麦屋さんまでいこうか?」
なんて言ってたのだけれど、その気力もなし
でも夫婦ふたりともめちゃくちゃ消耗していることに気づき
最寄りのミニストップでサンドイッチとハロハロ、サイダー味を食べてしまった
・・ラグビー観戦、体力要りますね(笑)