撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

切り拓け(カーネーション)

もう・・・
濃いなあ・・今日の15分
月会合の会話と糸子の独白だけでも1時間ぶんくらいあるぞ
それって、これまでにこのドラマがどれだけきちんと積み重ねてきたか
に寄るものなのでしょうね
人間としても、かくありたい・・などと思ったりして


失ったものは取り返せないが
新しいものは作り出せる
新しい時代や
切り拓け!・・と組合長


それが単なる鼓舞する言葉ではなく
本当に痛みをもって
それでも前に進んでいくのだ・・という
とても愛情に満ち溢れた言葉だったから・・・
りんごの唄・・でしたっけ
あの曲があの時代にあれだけ人々のくちびるから歌われたということが
今日、実感として分かったような気がした
あの時代を過ごし、あの時代に生き残り、これからも生きていくということ
それぞれに持っているものも失ったものも目指すものも違ったとしても
あの時代を過ごしているものの中に
言わなくても想い合える流れるものを感じたような気がした



帰り道の糸子のシーンは圧巻
生まれてから今日まで
自分はどれだけの愛を積み重ねていきてきたのか
どれだけの愛に囲まれて育ってきたのか
その
気づかなかった喪失感
だから周防さんっていうのは特別の意味はない
恋はおちるものだから
だからこそかなんなあ・・どうして・・って糸子が思ってしまうのだよな
世の中の偶然と必然はどちらがどちらかわからないほどに絡み合う
あそこにパンパンが通りかかるのがもうたまらなかった
ひとはいつも愛を求めている
ただそれだけ
それがどんな形で表れるかはまた運命のいたずらのようなもの


糸子がけりをつけようと「好きだった」と言ったにもかかわらず
周防の「好いとっと」は現在進行形
しかも「ずっと」のおまけつき
ああ・・同じ気持ちでいたんじゃない!ってたまらないよなあ・・
回想場面では奈津のところに行ったときかばってくれたところ
そうか・・かばってくれたときに彼の掌の温みを感じていたんだ、糸子は・・と
理屈ではなく納得のこの状況
周防さんの気持ちは分からないけどね、
男の人の気持ちはやっぱり分からない
ただ
それまでずっと仕事モードだったのが
糸子がお祝いの桜を渡した途端にすっと心がほどけて
彼の顔が素の顔になったような気がしたのは感じた
だからこそ、彼の決断の早さはそれはそれで凄い!素晴らしい!と思ったりして(笑)
うん、周防さんの中にも、まだ糸子にも視聴者にも見せていない
様々なものが詰まっているのだろうな・・とも思う


糸子と周防のその様子を見てしまうことになる北村
冒頭の月会合の場面で組合長の言葉に隠すこともなく泣いていた彼こそ
失くしたものを乗り越え、新しいなにか愛情を注ぐべきものを
今自分は見つけつつある・・と感じていたのかもしれないのに
あの涙は、あふれてくる温かいものが彼の痛みをとかしてくれているように見えたのに
切ないなあ・・・
いつの時代にもいくつになっても
ひとを愛すること、恋をすることっていうのは
とても暖かい半面、とてつもなく切ないなあ・・・と思う


とても大変なことになりそうな来週だけれど
これまでのこのドラマ、すごく納得できる言葉やエピソードの運び
だからこそ、どうあらわしてくれるのかとても楽しみ
恋する女になっても男前の糸子でいてくれよ!と望む


本当は今日の言葉の中で気に入ったのは
切り拓け以上に「とけていく」・・と糸子がいったもの
でもなんかねえ
来週のことを考えるといろんな意味で切り拓け!と言いたいような気分になって(笑)