撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

チーム

昨日、高校ラグビー決勝
今日、大学ラグビー決勝とテレビ観戦


ラグビーのみならず、日本のラグビーを取り巻く状況をも考えさせられ
ちょっぴり憂鬱になったり、でも選手たちの姿に感動させられたり・・


花園決勝にふさわしい東福岡と東海大仰星両校のプレイに対して
あまりにくせのあるアナウンスというか、特定の選手の名前ばかり出すアナウンサー
いったい、選手の名前何人頭に入れてるの?ちゃんと資料はあるはずよね?
ゲームにちゃんとついていってるの?と思ってしまうアナウンサーに苛立ち
集中できなかった高校ラグビー決勝
大畑さんの解説が聞きたかったから民放にチャンネルを合わせたのに
どうにも耐えられず、後半Jスポーツへとチャンネルを変える
はじめからこちらにしとけばよかった・・と思う反面
一般の地上波でどういうテレビ放映がされているか見ておく必要もあるよな
と、思ったこともあったので、これは個人的意見とは断りつつ書いておくことにする


後半、勝負も事実上は決まり、そこで終わりにしてもいい時間帯に
攻め続ける東の選手たちにラグビーのためのラグビーをしている姿をみる
そして終わってから見せた、木村キャプテンの安堵の表情、藤田の一瞬の涙
まだまだ力を残しているような末恐ろしさを感じさせるのと同時に
なんだかどこかゆるキャラの着ぐるみでも似合いそうな(あくまで個人的な意見・笑)
個性的でいまひとつシリアスが似合わない今年のヒガシの面々が
これまでどれだけのプレッシャーを受けながらそれでも戦ってきたのか垣間見た気がした
注目選手ばかりがもてはやされ、3連覇が連呼される日本のマスコミに晒されながらも、
高校生たちにとってはどこにでもあって、それでも世界でただひとつのこの高校生活最後の試合なのだから


本日大学ラグビー勝戦、天理対帝京
大学ラグビーも御贔屓の選手が出ている試合のみ観戦していた私としては
どちらのチームに対する知識もほとんどない(とくに天理は皆様の評判だけ)
それでもきっと凄い試合にはなるだろうと思ってた、なってほしいと願っていた


前半5分、なんだかテレビを観る視界がぼやける
天理のトライに涙が溢れる
あれ?大学ラグビーでこんなに泣いたことってあったかしら?
そしてそれだけでなくあっという間に前半が過ぎ
気がつくともう後半10分ほどを残すのみに


あっという間の80分
凄まじいばかりの本気の攻防
強く大きい選手の勤勉なる献身
練り上げられた作戦、センスあるゲームメイク
これってとっても面白いラグビーだよ
日本の大学生がこんなに強くて賢くて早くて楽しくなることできるんだよって
もしかしたらこの間のジャパンなんかよりずっとずっと観る価値がありそうだよって
出来る限りの人に伝えたいと思ってしまったこの試合
レフェリーのはっきりとした意思表示も気持ちよかったし
Jスポーツのアナウンサーと、藤島大さん、岩渕健輔さん、お二人の解説も最高だった
(再放送は録画して保存しておこうと夫婦で意見が一致)



試合終盤、ダンナがふと「同点、両校優勝もありだよね」とつぶやくけれど
いやいや、高校ラグビーならともかく男の勝負大学ラグビーにそれは似合わない
最後の最後に運命がそうさせたならともかくそんなことを望む心などあれば
それはもう負けているのと同じだと思う
どちらに転んでもそれが一番ふさわしかったと言えるであろう互角の勝負
最後にチャンスが回ってきたのは藤島大さんいわれるところの
「じぶんたちの強みをスタイルをどこまで信じて貫き通せるか」
だったのではないかと感じさせられた
マイボールになった天理が帝京に勝るボールのスピードと動かし方で最後まで動かせたら・・
一瞬迷わずにそれをはじめていたら・・・?


ポールを震わせながらも決まったペナルティーキック
最後まで信じ続けた心に応えたように見えた
しかしながら・・・
涙に濡れる選手たちを残しながら次のまだ残る自分の仕事を終えるためにピッチから消えた
天理のキャプテンのその最後まで冷静で堂々とした静かな姿は深く深く印象に残った


日本の高校と大学とのなかでそれぞれ一番たくさんの試合を
最後まで戦ったチームはどのチームも素晴らしいチームだった
この選手がいなければここまで来れなかったというスター選手はもちろんいるけれど
そのスター選手がいたならばどのチームでもここまでこれたわけでは決してない
それは当たり前のことではあるけれど、チームのみんなの力があってのこと
そしてきっと
このチームでいつまでも戦いたい、ひとつでも多くの試合を、少しでも長い時を
この素晴らしい仲間たちと一緒にいたいと思えたチームが残ったのではないだろうか
社会人になればいつまでプレイするかというのは個人的な問題になるが
高校、大学は、それは限られた時間、期間限定の贈りもののようなときなのだから


素晴らしいチームに今年も感謝
そして、このチームということ、時の大切さと重み
それらが2019年に向かうときのなにかのヒントになるのではないかと
そう思わせてくれた素晴らしきラガーマンたちにまたもういちど感謝と大きな拍手を贈りたい