撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

抱きしめる(カーネーション)

糸子が闇の中で握りしめた小さな手
その手に重ねられた小さな掌
この世の中に放り出された子どもとの一瞬の出会い
ただひとときの温もり



そして帰ってきて娘たちを抱きしめた糸子


この温もりの幸せ
この重みの幸せ


糸子とサエが抱き合って再会を喜んだときにも想った
この温もりこそが生きている証


生き延びや!
おばちゃんらが
もっといい世の中にしてやるからな


糸子の心からの叫びが胸に突き刺さる