撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

そっと胸にしまう(ゲゲゲの女房)

「ゲゲとおったら貧乏がうつる」などと言って茂に追い出されてるイタチくん
お金が大好きなくせに君こそどうしてゲゲのそばにいるのかい?(笑)


どうにもこうにもしかたなくて
「藍子に借りましょうか?」と実家からのお金を出してくる布美枝
仕方ないな・・といいつつ、しっかりした返事もお礼も言わずに
隣の部屋へ入ってしまう茂・・
それ以上、なにも言えなかったその気持ちは痛いほど分かる


ひなあられと茂の書いた七段飾りのお雛様だけの初節句
ふたりが藍子ちゃんに見せるものはまるでおままごとのような宴


どれだけの想いを抱えて笑顔を見せているのか
どれだけの想いを堪えて笑顔を交わしているのか


「そっと胸にしまった」ものは布美枝と茂と同じようで少し違うものだろう
それでも、お互いに「そっとしまった」のは自分だけでないことが分かるから
何も言わずに、ただ笑顔でひなまつりの宴を続けているのだろう


大人になるということは
事実を分かるようになるだけでは足りない
真実を見つめるために時には少しばかりお芝居をしなければならないこともある
いつかそれが思い出話になるように・・・
やさしい笑い声とともに語られる思い出話になりますように・・・と願いつつ


現在のただひとつの真実は
赤ん坊と一緒に家族でいる幸せ