撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

いいこと仰山ありますように!(ちりとてちん)

 忙しくしている一週間のあいだに「ちりとてちん」が終わって
しまいました。一日いちにちがとても大切な宝物のような最後の
一週間でした。いえ、今になって思えば、最初から最後までどれも
見逃せない、目が離せない大切なものがたりでした。


 あれ?なんかで聞いたことあるぞ、この考え方・・ていうくらい
さりげない名言がいっぱいちりばめられてました。


 先日突然思い出したのは「そんなにひとつのことばっかりできた
のは、暇やったからじゃなくて好きやったからじゃないですか?」
という喜代美が草原に言っていたこと。


 人間って、知らず知らずのうちにいろんなことを選んでる。小さな
覚悟や決心の積み重ねで毎日は進んでいく。悩むのも自分、歩き出す
のも自分、相談するにしたって誰に相談するかはやっぱり自分が選ん
でる。誰もが、自分で決めることと、自分の力ではどうにもならない
ことを抱えながら、それでもどっちを向いて生きていくかはしっかり
自分の思うとおりに生きているんだ。意識するしないに関わらず・・。


 最終回で泣いてしまったのは、四草が初めてあった男の子を何の
疑問も文句もあらわすことなしに膝に乗せて受け容れたこと。
 そして、草々が子供の産声を聞いて泣いたところ。


 血のつながったものへの特別な想いもあるだろう。
 偶然がもたらす出逢いへの格別の想いもあるだろう。


 どちらも出逢い・・生きているからこその出逢い。あまりにも
さりげなく、あまりにも怖いほどに素晴らしき出逢い!


 生きることが時にこわくなるのは、その大切さが分かり始めたから
に違いないと思うのです。それでも、一生懸命生きていけば・・
一生懸命に生きていくことしかできないけれど・・そうすればきっと
いつかキラキラと輝く模様が誰の人生にもあらわれてくるのだと・・
そう信じて・・そしていつかこの世での人生が終わるときがきたと
しても、愛するひととは必ずまた再会できるのだと信じて・・・。


 最後の喜代美の笑顔が最高に美しかったのは、本当にそれを信じ
させてくれるのに十分だったように思えました。


 とても素晴らしいドラマと、その人々のドラマを一層輝くものに
してくれた出演者の皆様に出逢えたことに感謝いたします。
 そして、ここに訪れてくださったことによって出逢えた皆様方にも
感謝を込めて・・・。


「いいこと仰山ありますように!」