撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

寝床(ふるさと)の人々(ちりとてちん)

若いふたりは薄い壁一枚のもどかしさに涙する。
大人はすべてお見通しのことがらに衝立一枚の配慮をする。


 何か話がある時はいつでも寝床でやん。草々とA子だって、
なんで!ってくらい大事な話をここでやってたしねえ。子供
だけの社交場は駄菓子屋さんで・・。思えば、昔はそんな
ものだった。子供の周りには顔見知りの大人がいてくれた。
ぜんぶ大人の情報網でバレバレだったけれど、そこは口出し
せずに見て見ぬ振りをしてくれて、問題が解決したときには
こっそりホッと胸をなでおろしてくれてたもんだ。


 誕生日を最低な気分にしちゃうことは簡単だ。とっておきの
最高の一日になるはずだと思っているのだから、ほんの些細な
気に入らないことが起こるだけでもう落ち込んじゃう。普段
我慢してることだって今日は口にしていいじゃん!って気分に
なって、最低最悪の我が儘な主役を演じてしまう。なんでこんな
ところでそんなことを・・と話し始めた喜代美もそうなのかな。
 それでも自分の感情を剥き出しにしたら、本当は何に対して
怒っているのか言えたじゃん。誤魔化すことなしに、草々に
あなたのせいだ!って言えたじゃない。怒鳴りながら、怒り
ながら、それが愛の告白になっていっていることに気づけたのは
ほんとの気持ちをぶつけ合えたからだよね・・。


 そのことに気付いた寝床に集まっていた人々が一言ずつ残し
ながら退場していく。ただひとり何も言わずに出ていく小草若
の気持ちを考えるとたまらなかった。


 でもでも、そこはあの(笑)四草のナイスフォロー。四草の
「ボクがおごりますよ」なんて、このドラマでただ一度だけの
セリフなんじゃない?(笑)。なんかさあ・・こんなときに
こんな風に寄り添える四草をみると、あの女に対してすごく冷酷
なような態度も愛情の裏返し?「女が勝手に貢いで・・」発言の
ように、初めから恋愛してたわけじゃなくて、女が四草を必要と
しちゃったから、優しい四草はつきあってあげてただけで、女が
満足するなり、危機を乗り越えたりすれば、自分の役目は終わった
んだから、誤解させないように思いっきり冷たく突き放してた・・
って解釈していいかな。好きでもない相手に気のある素振りを見せ
て、いつまでもぐずぐずさせてるオトコのほうがもっと残酷なの
かもしれないな。四草が本当に女の人を好きになったらどうなる
のか見てみたいですぅ。(そんなのやめて!ってファンが多いかな)


 壁を突き破って愛の告白をした草々。なんかどっかで聞いたこと
あるセリフ?って思っちゃったのは・・そうそう思い出した!
「♪今日からオレがぁ〜おまえの寝床ぉ〜」ってなかったか(笑)


 磯七さん、菊江さんが、若狭年季明けで早くもうるうるきてるの
に、笑う・・どころか共感して一緒にうるうるしてしまった。
大人はいつも成長する若者に期待して、大きな元気をもらってる
のよねえ・・。1月4日・・花園あたりでうるうるしてそうな
わたしです・・(謎)。