撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

鈍感!(どんど晴れ)

 なかなか大変な今日のどんど晴れでしたが、笑ったのは伸一がだらし
ないからでも、仲居さんたちがころころ変わるからでも、相変わらず
番頭さんがおしゃべりだからでもなくって、浩司が「彩華ちゃんは
柾樹のことがずっと好きだったんだから」といったときの、柾樹の
リアクションでした。(えっ?オレのこと?・・ぇえぇ?)って感じ。


 これだもんね。人間、自分が予想も想像もしてなかったことには
まったく考えが及びません。あの柾樹の顔をみたら、夏美ちゃんじゃ
なくても彩華さんとのこと心配する必要なし!って安心してしまいます。
 柾樹って、すごく細やかで優しいけれど、危険な香りがしないのは
こんなすっきりと抜けた部分があるからでしょう。だからかえって
いい女にもてるのかもね。思わせぶりな嫌らしさがないから、変な
女が寄ってこないんだろうと思います。


 彩華さんが可哀想なのは、かえって気がつくだけにいろいろな
雰囲気を感じ取ってしまうから。だからこそ、自分で自分のことを
どう見せようか一生懸命自己プロデュースしていたのだけれど、辛い
部分が見えてきて、自分が見せたくなかったところを晒してしまうこと
になってしまいます。これまでの彩華は、決して偽りの彩華ではない
のだけれど、見る人によっては「あのひとったら・・」とその幅に
戸惑って心ないことを言ったりすることもあるんだろうな・・。


 柾樹が、浩司がそばについていれば彩華は大丈夫!といったのが
なんだか心強かった。彩華は気づいている・・と。そう・・あれだけ
聡明な彩華なのだから、あとは必要なことは、素直になるだけ・・
なのかも知れませんね。