撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

絶対しあわせ Marry Me? (芋たこなんきん)

 健次郎を送る。懐かしい思い出と、優しい笑顔で・・。


 もの書くってことは大変なことやろ?と、健次郎に言われた
という作家。その言葉は、ものを書き続けてきた町子と一緒に
いた健次郎だからこそ言えた言葉だろう。町子がそう言われた
ように、胸に響く。そう・・そんなふうに、あのひとはわたしの
ことをわかってくれていたんだ・・と。


 何度生まれ変わってもプロポーズして!という町子。しゃべっても
しゃべっても、しゃべりあきない二人。そのひとの未来が見たい・・
というのが愛情ならば、そのひとと、来世までともにしたいというのは
どんなに深い縁(えにし)に結ばれた愛なのだろう!


 晴子が振り返って町子に言う。町子さんと一緒でおにいちゃん
幸せだったと思う・・ううんちがう・・絶対幸せやった!


 町子と出会ったことで変わった健次郎の人生。健次郎と出会った
ことで変わった町子の人生。ひととの出会いは人生を、時には運命さえも
変えていく。しかしながら、大人は、自分の生き方をなかなか変えられる
ものでもない。大人になりきれていないと、自分の生き方を振り回され
流されてしまうこともある。


 自分の生き方を認めてもらいながらも(認めてくれているからこそ)、
この人とともに歩むために自分の生き方を変えてもいいとさえ思える
相手に巡り会うこと・・。どんなに苦労があったとしても、このひとと
なら面白い毎日が送れるだろうと思える相手に出逢えること・・。


 またわたしのこと見つけてね・・と、健次郎の写真に向かって話し
かける町子。出会った幸せに感謝しながら・・・。


 いっしょにいようよ
 いっしょにねむろう marry me
 こころがそうしたいっていってる
 ありがとう
 わたしをみつけてくれてダーリン
 運命の糸
 かたむすびしちゃうよ、いい?

 
 なんだか、ドリカムの「Marry Me?」が頭の中で鳴り響いていました。


 最後までさわやかな「芋たこなんきん」でした。終わったけれど、
なんだか悲しくなかったのは、町子がいうように、さよならじゃない
からでしょうか?なんだかことあるごとにふっと思い出しそうです。
 ・・・街角で出会うかもね、田辺聖子さんたちのように・・・。


 じゃあ・・・またね!