撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

話して下さい、さもなくば、抱きしめて下さい

 純情きらりスペシャル、観ることが出来ました。のだめを録画
してたのを観ようとDVDをつけたら、録画してあったのを発見。
グッジョブ!です、うちのだんな。ばれてたんだね、わたしが
はまってたの・・。そりゃそうだよね、その間は、ご飯のお代わりも
味噌汁のおかわりもセルフサービスでしたもの・・・てへ!


 桜子と達彦の愛の軌跡・・そうですね、それはまさに「音楽」の
物語でもあったわけだ。・・・?にしたとしたら、達彦さんの
ピアノ演奏が入ってなかったなあ・・。ま、時間の関係?セリフで
あったしね・・。


 途中、観てないところがあったので、新たな発見がありました。
桜子のお父さんってあんな人だったのね・・。うんうん、あれを
みると、桜子が冬吾にひかれたのがすごくわかる。お父さんと、
冬吾さん、どこか似ているような気がする。何より、みんなが音楽
なんて!と反対していたときに、おまえは音楽をやりたいんだろう?
好きなことはどうやっても止められないものな・・と理解してくれて
たこと。その意味では、磯おばさんの、やったから後悔しないの、
やらなくて後悔するのは悲しい・・と後押ししてくれたのも、印象的
だった。達彦が、父が亡くなったとき、学校をやめて山長をつぐことに
なったとき、切なかった。子供って、まともに育っていたら、必要な
時は必要なところへ帰ってくるんだ・・かねさんは、帰って来てくれて
うれしく、心強かっただろうけれど、志半ばで子供に我慢させてしまう
のを見るのは、親としてはほんとうは切ないな・・と思った。


 途中、「無言館」の話につながる戦没画学生の絵の話が出てましたね。
この、放映中に、熊本まで来た「祈りの絵」展を見てきたことがあった
ので、なおさら。「あっあの絵見たことある・・」と印象的でした。
「許しません」の意味も・・・。戦争で愛しい人を亡くしたひと、戦争で
悲しい思いや辛い思いをしたすべてのひとは戦争が存在することを許しては
いけないと思う。そして、戦争でなくなったひとの想いをなにより考えたい。
いったいだれが、戦争でなくなったことを幸せだと思ったか?誇りだと
思ったか?あの時代には、そう思わなければやっていけなかったかも
しれないが、本当の気持ちは、もっと生きていたかったのに他ならない
だろう?愛しい人を守るために、自分が矢面に立たなければいけなかった
だけで、平和でだれにも脅かされずに生きていけるのなら、だれがわざわざ
死ぬかもしれない場所に行きたいと思うものか!
 戦争で亡くなった方を祀る場所に行くときは、二度と戦争を起こさないと
誓いにいくためにいっているのだと信じたい。


 達彦と桜子。ドラマの後半ではとてもよく話し合い、理解し合っていたのが
美しい愛のかたちだと思っていた。このスペシャルでもでてきた。「関係
ない!」「話したくない!」「ひとりにしてくれ」そう、拒絶されても、
「話して」「何をきいても驚かないから」「そばにいるから」「ずっと味方
だよ」と受け入れ続け、絆を結び続ける。言葉にならないときは、そっと
寄り添う、指をからませる、腕をのばして抱きしめる・・・。そして、
命を紡ぎ続ける・・。


 達彦と桜子は、輝一という新しい命をして命を繋ぐことができたけれども、
もし、子供がいなかったとしても、もう一つ音楽という絆も紡いでいる・・
と、改めて思った。桜子が父から贈られたピアノに「ありがとう・・」と
いって、それを閉じたあと、達彦がそのピアノを何度開くことだろう。何度
そのピアノで桜子の作った曲を鳴り響かせることだろう。そして、それは
優しい音色と思い出をずっと繋げてくれることだろう・・・。