撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

気高き精神(芋たこなんきん)

 少女はちいさな胸を痛め、自分の存在の何かを問いかける・・。
いかに、生きるべきでしょうか?わたしたちは、どうあるべきために
生きているのでしょうか?・・・


 ってほどに深刻かどうかは知らないけれど、いつの時代にも、何となく
自分の居場所やたたずまいが定まらずに、なんやらかんやら考えている。
端から見たら、甘っちょろい、少女たちの戯れ言のように見えるかも
知れないけれど、綺麗な言葉や美しいものたちを集めながら、いったい
自分は何処にいればいいのか必死で探している。今にして思えば、それは
ひとりで生きていく準備。ひとりで生きていくことよりも、もっと保守的な
考えを持った人は、より強く、グループ作り(時に派閥争い)や、親友作り
にいそしんでいたような気がする。


 聖書を読んで、妹に急に優しく接する町子ちゃん、子役の時に負けず劣らず
素敵なお芝居っ気でしたね。なんとなく、この時代のこの町子ちゃんを見て
いる時が、いちばん、田辺聖子さんのイメージと近いような気がします。