撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

食べるということ

 子供が小さい頃、母の日のお手紙も、命の授業のお手紙も、とにかく
お母さんに感謝を込めて・・というようなお手紙を書かされた時、必ず
書いてきたのは(兄弟ふたりとも)、「おかあさん、ごはん作ってくれて
ありがとう」というものだった。なんだかねえ・・それだけ?わたしの
印象って・・と少し落ち込んだものだったけれど、今はそれでも、充分
だと思っている。


 いただきます・・は、大切な命をいただきます・・の、意味だとか、
色んな人への感謝を込めていただきます・・の気持ちを込めたいただき
ます・・だとか、ひとそれぞれの意味はあるだろうけれど、いただきます
って言える食事っていいと思う。ひとりでも、いただきますって何かを
食べるときに言えるようになるのって、大切なことだと思う。


 食べる事って、生きていく上で基本だと思う。生きていくエネルギー
って大切だ。その一番大切な部分にかかわれるのは幸せだ。安心できる
場所と、お腹を満たすもの・・親が子供に与えられるのは、まず
それかな・・・。その他のことは、それが満たされた上に成り立つもの
なんだろうな・・。そして、それから先は、子供が自分で見つけなければ
ならないものでもある・・。子供と一緒に悩むのも悪くないが、それより
大切なことは、「ごはんできたよ!」と笑顔で声をかけることかも知れない。