撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

歴史を愛する

 このところ、読んでいるのは「小町盛衰抄(歴史散歩私記)」
持っていたけど、あんまり印象に残ってなかったのを何故か手に
とって読み出したら・・・のだめカンタービレを見逃しそうに
なるほどにはまってしまったのです・・。


 小野小町紫式部を自分と重ねるなんて、そんなおこがまし
かったり、突拍子もなかったりすること、昔は考えることも
出来なかったと思う。西鶴の目で一緒に世の中をみるなんて
ことも・・・。でも、今回はそんなひとたちの話を読んで
共感したり、涙を流したりしてしまったんです。うん、まあ
田辺聖子さんのお力をおおいに借りて・・ではありますが。


 そう、彼女は歴史を伝えるのではなく、人間を描いている。
人間に対する大きな愛情を持って・・。だからこそ、どんなに
昔のひとでも、どんなに特別な人でも、まるで隣で泣いている
ように生き生きと浮かび上がるんだ。そして、つい一緒に涙して
しまう。もし出来ることなら、手をのばしてその肩を抱きしめて
あげたくなるほど、愛しい人間としてそこにいる・・・。


 そういえば、市川ジュンの作品で、それまであんまり好きで
なかった清少納言が好きになった・・ってこともあったなあ・・。