撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

年下の男

 昔、ちょっといいなと思ってた年下の男の人を何年かぶりに
見かけた。なんだか成長してて嬉しかった。一時期すごく頼りに
してた。だんなに言えないことも話した。すごく悲しかったとき
思わず彼の肩を借りたこともあった。ほんとは、抱きついて
わんわん泣きたかったくらいだった・・・。


 ・・・ってちょっと意味深にはじめてみました。じつは・・


 だんなの、けがに付き添って近くの病院に行ったら、父が最期まで
お世話になった先生を遠くから見かけた。最期は自宅で看取ったので
3カ月くらい、最低でも週いち、多いときは毎日のように家に
通って来てくださっていた先生だ。当時、多分まだ30そこそこで、
近寄りがたいお医者さんのイメージとは違って、気さくで感じのいい
今どきの若者っぽい、でも頼りになる先生だった。看護婦さんたちとも
いい感じで、気の重くなりがちな介護の日々に、一服の清涼剤の
ように存在していてくれた年下の男のひとだ。肩を借りたのは、父が
亡くなった時、「お父さんも、あなたも最期までよく頑張りましたね」
って言って下さった時・・・。


 車の中からちらっと見ただけだけど、患者さんか、家族の人かと
やっぱり、変わらないいい感じの笑顔で話していた。どうぞ、そのままの
いい感じのお医者さんのままであの病院にいてください。今かかってる
年取った田中星児さんみたいな先生(この先生も大好き)が引退なさったら
あなたをかかりつけにしようと思ってますから・・。
 

 どこでも、ワクワクを見つけようとするこの根性がしぶといよなあ・・
と、我ながら思います。