撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

三日月

ひとりぼっちの帰り道
空を見上げたら細い細い三日月が浮かんでいた
あたしの爪を切ったようだ・・と深爪の痛みを思い出した
何度も何度も切って切りすぎた爪
細い細い爪のかけら


それでもなんだか愛しくって
携帯で写真を撮ろうとしたら
まだ出たばっかりの弱い光は映らなかった
かわりに
寒い色をした虹が映っていた


シャッターをきらずに家路を急ぐ
あたしにはすることがある
下を向いて爪を噛んでいるわけにはいかない


それでも頭の中には
ドリカムの「三日月」が鳴り響いていた