撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

帰ってくる場所(純情きらり)

 達彦さんが帰ってきた。達彦さんの涙、達彦さんの声、達彦
さんのまなざし、そして達彦さんの笑顔。かちかちに固まっていた
土が、周りの人の言葉でほぐされ、ようやく音楽が、桜子の想いが
染み渡っていくようだ。流れ込んだ音楽で、ようやく満たされた
心のうつわから想いが溢れだしていくようだ。


 東京行きを勧められる桜子に、言葉を掛けずに帰る達彦。マスターに
「東京へいけ」という伝言を頼んで。さあ、どうする?といわれ、達彦を
追って駆け出す桜子。マスターヒロとともにつぶやく。それしかないよね!


 桜子はもう迷わない。達彦さんがいるから岡崎にいる。達彦さんが
いてこその音楽だ、と。
「達彦さんが何よりも大事。そう思っちゃいかん?いかんかな・・?」
といいつつ、目を伏せる桜子。もうっ!!!小悪魔・桜子復活だよ!
まったく。達彦さんじゃなくても、もう抱き寄せるしかないっしょ!!!
一瞬、わたしまでクラッと来そうでしたわよ。達彦さんを見てて、そうか
男の人って、こんな風にぼーっと恋におちることもあるのね、と
違うことを発見しつつ、それでもふたりの幸せにうっとりでした。
達彦さんと抱き合う桜子の満たされた笑顔が良かったですね。これが
トムとジェリーあたりだったら、エンディングの音楽とともに、桜子が
こちらに向かってVサインか、ウィンクでもしそうな感じでした。


 山長の冬吾、お決まり通り、というか、確実にファンを増やしている
ようでしたね。さすが味噌屋だなとつぶやくあなたこそ、さすが冬吾だな。