撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

仲間を信じること・・ラグビーのすすめ

 ラグビーで、気づいたこと。フォワードとバックスは、かなり性質が違う。
同じ「頑張る」と言っても、かなりニュアンスが違う。


 フォワードは、ボールを持ったら、前進。体を張って前進。行けるところ
まで行って、そこで多くはポイントをつくり、ボールを繋げるように、味方を
待って我慢する。


 バックスは、パスで繋げる。もちろん、前進するのは同じだが、行ける
ところまで行って、というよりは、最高のタイミングを見計らってパスを
する。この時、いつパスをするかというのは、とても難しい話。小学生が
やるように、バケツリレーのように、ボール受け渡してもしょうがないし、
(パスしながら、時々後ろに下がってます!)かといって、ウィングが
控えているのに、スタンド、センターあたりで、小細工してるのも
もったいない話だし・・。


 コーチ陣にこの話を振ると、今度は、前の人間がどうやってパスの瞬間を
見計らうか、後ろから来る人間が声をかけるのがいかに重要か、私など
とてもついて行けないほどの議論になってしまいました。
(いや〜酔ってたし〜)


 何年か前に、森重隆さんの教育講演会を聞く機会に恵まれた。森さん曰く、
「ボール持ったやつがする事と言えば、3つくらいしかありません。自分で
持っていくか、パスするか、キックするか・・どれかを選ぶんだけど、
これが大抵まちがえますもんね〜」で、大爆笑。
 何年か経って気がついた。繋がらなかったら間違い、上手くいったら正解。
いつも、答えは決まっておらず、瞬時の判断を積み重ねるだけだ。もっと
言えば、そこに、目的なり意志なりが入っていれば、上手くいかないことは
あっても、間違いではない。それは、前進への一歩に違いないのだから。
大切なのは、気持だ。フォワードだろうが、バックスだろうが、仲間を
信じて、自分の最大限の力を出すこと。それだけだ。


 キャッチボールは、お互いの思いやりと信頼で成り立っている。ましてや
前に走りながら、後ろから走ってくる仲間にパスするなど、お互いの気持が
通じて無ければ出来ないことだろう。仲間がボールを拾ってくれると信じて、
相手に飛び込んでタックルするなどということも・・。


 見ているだけでも、すごいと思う。はじめは味方と敵の区別もつかず
ボールの取り合いをしていた子供たちが、お互いを信頼してゲームに臨む。
子供が、ラグビーを好きになってくれただけで、ちょっとうれしい、今日
この頃・・なのでした。