撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

つながる人と人(純情きらり)

 今日は、八重さんと勇太郎のお話から・・。このごろ、大人びて、
でも、やっぱりまだまだ子供の優等生よね・・って感じだった勇太郎
ですが、八重さんが絡むと、ちょっと雰囲気が変わるのに気づいてた
方も多いと思います。「もしかして、憧れてる?・・」なんて私も
思ってたんですが、とにかく気になっているのだけは確かなようです。
 好きな人、認めている人の言葉っていうのは、すっごく記憶に残る
魔法の言葉なのよね。


 干し芋をお土産に、八重さんを訪ねる勇太郎。八重の書く絵が好き
だという。八重も、絵本は書きたかったが、こんな内容じゃなければ
よかったのに・・と。原稿を読み、いい内容じゃないですかと勇太郎。
 八重が言う。むつかしいことはわからないが、戦争に行けば、
傷ついたり、死んだりする。そんなことしてほしくないし、自分の
息子など、行かせたくない。それなのに、胸を張って戦争に行きなさい
というような絵本を書いている・・・と。


 勇太郎もまた、素直な心とまじめな性格で、戦争について疑問を
持たずに来た子供だったのだろう。そして、その優秀さゆえに、
いくらか守られ、遮断されている。八重というひとから受け取った
ことで彼は、自分と違う考え方、ものの見方があることに気づく。
 その賢さに多元的な視線を加え、いまいちどこの世界を見渡すと、
彼はどう考えるのだろう?


 八重はいつもやさしい。そして余計なことを言わない。それでも、
自分をきちんと持っているし、それをそのままするりと伝えられる
聡明さと素直さを持っている。勇太郎が、八重と話をする・・という
のも、突然といえば突然の展開ですが、あたらしい出会いや関わりは
新しい風を運び、新しい世界を見せてくれる。まわりに様々な考えの
ひとたちがいるということは、めんどうくさいようで、じつは、とても
幸運なことなんだと思う。